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研究者リレーコラム&ロールモデル紹介

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    秋田県立大学 特任助教 豊福 恭子

【ロールモデル紹介】「恐れず自信を持って選択を」
秋田県立大学 特任助教 豊福 恭子

豊福 恭子(とよふく きょうこ)
秋田県立大学 生物資源科学部 特任助教






 

暑さ対策用のグッズ



 

●研究内容を教えてください●
近年地球温暖化の影響により世界中で記録的な猛暑に見舞われることが増えてきました。日本においては,稲作の現場で玄米品質を低下させる高温登熟障害が全国的に頻発しています。イネの高温登熟障害は米の収量が減少し,品質および食味の低下を招き,米価の下落による稲作農家の収入減少,ひいては消費者へも不利益をもたらします。現在までに多くのイネ高温登熟耐性品種(高温下でも品質が良く収量も維持される)が作出され,今後も新品種の育種目標には高温に強くかつ良食味であることは必須条件となります。しかし一つの新しい品種を作り出すために約10年単位の長い時間と膨大な労力が必要となるのが大きな課題です。
そこで,まずは現在すでに栽培されている高温登熟耐性品種を使って,その品種がどうして高温に強いのか,そのメカニズムや特徴を生理学的?分子生物学的に明らかにしたいと思っています。メカニズムは複雑ですがその内の一つでも二つでも明らかになれば,それを新品種の選抜項目とすることで生育早期での選抜が可能になり,従来一年に一度しか行えない選抜期間を短縮することができ,新たな高温登熟耐性品種の育成スピードを飛躍的に向上できると考えています。

●進路を決定したきっかけや今の研究をしようと思ったきっかけがありましたら教えてください●
大学進学時の進路を決定したきっかけは「バイオテクノロジー」。高校生の頃にその言葉を知り農学部を選択しました。やるなら徹底的にやりたいと思い大学進学時にはすでに博士号取得を目標としていました。学部と大学院修士課程で植物の組織培養技術を学んだ後は遺伝子に興味を持つようになり,分子生物学を学ぶために大学院博士課程進学の段階で禁断の(?)専攻を変えるという暴挙に出ました。1からスタートの新しい分野で3年間での博士号取得は難しい。しかし受け入れ先の教授が私の組織培養技術を活かしたい,と言ってくれて進学を決意(覚悟?)しました。当時研究室では「イネの発芽における糖とデンプン分解の制御機構」を大きなテーマに,α-アミラーゼ遺伝子や糖輸送関連遺伝子の精密な発現制御機構を中心に生理生化学的?分子生物学的に研究していました。即戦力にはなり得ない私に,教授をはじめメンバー全員が手取り足取り基礎から教え込んでくれました。寝る間も惜しんで必死に学び研究に没頭した3年間でしたが,新しい知識と経験が増えていく喜び,自信,そして活気あふれる仲間とのエキサイティングな3年間は今でも大切な宝物です。
結婚を機に秋田県立大学に来てからは,環境ストレスに応答した根系形質の柔軟な変化について研究してきました。根は作物学分野の夫の研究テーマでもありましたが,水不足?栄養不足などストレス環境になった時に,地面の下でひっそりと劇的に変化するということに興味を惹かれました。根はまさに縁の下の力持ち。地上の植物体の成長を物理的?生理的に支えているのです。秋田の夏がやたら暑くなったと感じた数年前からは,イネの高温登熟耐性メカニズムの解明について研究しています。根系(高温ストレス下での養水分の確保),穂でのデンプン分解および糖や物質の輸送(高温登熟障害の大きな原因)などに注目して作物生理学的?分子生物学的に解明を試みています。これまでの研究生活で培ってきた手法や知識,経験が存分に生かされる研究テーマだと思っています。今までやってきた事は一つとして無駄はなく全てがつながっている,今はそんな気がしています。

●仕事と生活を両立するために実践している事、心がけている事はありますか●
基本的には仕事を持ち帰らないようにしています。締切間近の書類書きやデータ整理など時々は子どもが眠った後にやることはありますが,家に持ち帰る時はよっぽどの時だけです。職場では仕事のことを,家では家族との時間を優先し,仕事とプライベートとのメリハリを付け切り替えるのが私にとっては両立のために必要なことです。そしてどんなに仕事で疲れて帰っても「疲れた」や「忙しい」とは言わない努力をしています。子どもには関係のないことだしそのせいで話しかけにくい雰囲気にはしたくないからです(実際は疲れてイライラしちゃったりして雰囲気悪い日も。ごめんなさい)。家族とたくさん話して笑い合って,そうすればまた明日も頑張ろうと思えます。しかしどうしても(帰宅が遅くなる,体調が悪いなど)という時はやはり夫の協力は欠かせません。食事作りも掃除も洗濯も頑張ってくれるので本当に感謝しています。

●研究者を目指す女性大学院生?学部生の皆さんへのメッセージを一言お願いします●
大学院博士課程の時,教授に「オタクになれ」と言われました。この情報なら〇〇さんに聞けば何でも知っていると思われるくらい勉強して身につけなさいという意味です。必死にオタクになれるよう勉強と研究に励んだ結果(笑),3年間でなんとか念願の博士号を取得できました。理系分野の男女比はまだまだ均等ではないけれど,振り返れば男女の垣根を感じたことは殆どなかったなと思います。恵まれていたのかもしれません。ただ,大学や専攻を変えた私にとっては劣等感との戦いでもありました。それは自分自身との戦いでもあります。人生には自分の限界と戦って必死になって物事に取り組む時が誰しも必ず一度はやってくると私は思っています。長い人生の中で選択を迫られることはたくさんあって,その度につい選びたくなるようなラクな道が用意されているものです。しかし大変そうだからといってラクな選択肢ばかりを選んでいたらそれはとても勿体無い事です。特に若いうちは積極的にチャレンジして欲しい。必ず,必ず未来の自分の糧になります。しかし世の中には無駄なモノやコトは一切ないとも思っているので,どんな選択をしたとしてもそれは貴重な経験となるはずです。
「博士号は単なる資格でそれからが本番だ」。またまた例の教授の言葉です。博士号を取得した後の長い研究人生のために,恐れず,自信を持って選択をしていって欲しいと思います。

●研究生活において欠かせないマストアイテムがありましたら教えてください●
 高温登熟障害の研究では,わざわざ高温環境を作ってそこで栽培をします。さらにお米が実っていく時期には実験や観察,サンプリングなどが頻繁にあるので人間も高温処理されるほど毎日暑いです。暑さ対策用のグッズや日焼け止めは必須アイテムです。

☆プロフィール(経歴):郷里埼玉県から愛知県へ...名城大学農学部農学科卒業→大学を変えて進学...名古屋大学大学院修士課程(農学専攻)修了→専攻を変えてさらに上へ...名古屋大学大学院博士課程(生化学制御専攻)修了。同時に博士(農学)取得。この間日本学術振興会 特別研究員(DC2,後にPDへ変更)採用→東京へ戻ってきました...帝京大学医学部 博士研究員→結婚を機に秋田へ...秋田県立大学にて日本学術振興会 特別研究員(PD),博士研究員などを経て,現在特任助教として研究に従事しています。同業者で関西人の夫と,元気いっぱい納豆大好きな子ども一人の三人家族。

秋田県立大学 生物資源科学部 生物生産科学科 植物生態生理研究室
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2025.4月掲載

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