2022.2
流れに身を任せ
- 児玉 雅(こだま まさ)
- 秋田県総合食品研究センター 企画管理室 企画班
- 研究員
研究内容を教えてください
以前は酒類グループに所属し、県内の酒蔵への技術支援や清酒の原料米開発の業務に携わっていました。
現在の仕事は、当センターの研究のための業務や情報発信が主です。具体的には、研究課題の評価の取りまとめや予算の管理、当センターの試験研究成果発表会の運営などです。どのようにしたら食品事業者の方に当センターの開発技術を利用していただけるのか、を常に考えながら業務を行っています。また、「あきたふうどミーティング」という秋田県内の食品事業者で働く女性を中心としたネットワークの運営も行っており、交流会や研修会を実施しています。
進路を決定したきっかけや今の研究をしようと思った
きっかけがありましたら教えてください
高校までは数学や物理が好きだったのですが、それまであまり触れてこなかった生物について大学で学びたいと思い、生命工学の分野に進みました。大学では恩師が、生命現象をいかに捉えるかという話をしたことが印象に残っています。食に関することを仕事にしたいと考えていたため、大学院修了後は関東にある食品メーカーに勤めました。製造ラインでの業務や、品質管理室での官能評価?保存検査から工場内の清掃等、現場の仕事を経験しました。その中で、いかに働く人のための技術や体制を整えることが大事か、ということを考えるようになりました。そして、元々秋田で仕事をしたいという思いもあったことから、御縁もあり、現在の職場で働くことになりました。
仕事と生活を両立するために実践している事、心がけている事はありますか
頭だけで考えると全部中途半端になってしまうため、仕事でも生活でも、やるべきことを書き出して確認しながら行っています。仕事の際はパソコンの付箋機能を、家では大きいホワイトボードに家族の予定やTo Doリストを書き出して、夫と共有しています。また、マルチタスクになりすぎないように、自分の中で出来る範囲を決め、行うようにしています。また、なるべく拘りや固定観念を捨て、便利な物やサービスを使うようにしています。あとは眠れるときに眠ることです。家族や周りの方々にも多々頼っています。ありがたい環境です。
研究者を目指す女性大学院生?学部生の皆さんへメッセージを一言お願いします
私の経歴は、ロールモデルの研究者の経歴としてはやや特殊かと思います。前職の食品工場勤務では、北関東を舞台とした小説や漫画の世界を思わせるような血気盛んな方々と一緒に仕事をしたりと、刺激的な日々でした。私の場合、最初から研究者としての確固たる信念を持っていたわけではなく、様々な体験や人との出会いをとおして、自分の考えをゆっくり確認しながら歩んでいるように思います。このような例もありますので、ご参考になれば幸いです。
●プロフィール
東京農工大学卒
↓
東京農工大学大学院卒
↓
民間の食品メーカー勤務
↓
秋田県総合食品研究センター勤務
↓
2年後に結婚
↓
現在は1人の子どもを育てながら働いています。
●マストアイテム
ノンカフェイン飲料で、中でもデカフェのコーヒーです。コーヒーの味や香りが好きですが、カフェインの量を気にしなくてもよいように、ノンカフェインを中心に楽しんでいます。コーヒー店のデカフェを飲み比べたりしています。そして、デカフェのコーヒーを見つけるとつい買ってしまいます。