英語圏のひとつであるオーストラリアで行われる教員研修に参加し、小学校外国語活動の充実発展に必要な知識と技能を吸収します。また、多文化社会であるオーストラリアでのホームステイを経験し、異文化を自ら体験するのが目的です。
外国語活動のためのオーストラリア研修
研修事業の背景
科学研究費助成事業(学術研究助成基金助成金(挑戦的萌芽研究)平成23年度〜平成25年度
「地域連携による「外国語活動総合教育システム」のモデル構築と検証」
目的:「外国語教育資料相談室および教員養成機関」としての大学、「外国語活動の教育現場」としての小学校、「海外教員研修機関」としての大学間交流協定大学、「教育者間連携推進機能」を担う地方教育委員会の4者による連携組織「外国語活動総合教育システム」を構築し、「FLEX(Foreign Language Exploration)としての外国語活動」を発展させると共に、教員養成・研修を充実させ、それらの効果を検証することを目的とする。地域おける信頼関係に裏付けされた確かな連携により、発展途上にある「外国語活動」を進化させることが期待される。
機能:多機能総合教育システム:外国語教育、教員養成・研修、国際交流の3つの側面
地域の研究、教育、行政、海外協定大学の4機関によるネットワークを構築し、相互補完と相乗効果を生み出す。外国語活動を基軸にした4者間連携システムは、「外国語活動」および教員養成・研修の発展に寄与する地域の力を生かした循環的システムとなり得る。
研修プログラム
先生方の声
石川 裕見子先生
英語圏のオーストラリアでホームステイをしながら、グリフィス大学で講義を受けた体験は、すべて英語というとても貴重な体験であった。一週間の短い滞在であったが、オーストラリアの文化や生活など、いろいろ学ぶことができた。大学での研修では、オーストラリアと日本の教育システムの違いを捉えたり、「理想とする教師像」を考えたりし、有意義に過ごすことができた。また、英語の発音の仕方や外国語活動で活用できそうなアクティビティやインターネットのサイトを紹介してもらい、実践への糸口となった。
田村 道子先生
英語圏での教員研修に参加し、オーストラリアの文化や生活、学校教育のシステムについて学んだ。また、これまで英語で会話する機会がなかったため初めのうちはホームステイ先の家族との会話も難しかったが、少しずつ慣れるうちに、自分が意図していることを伝えられるようになった。オーストラリアには、様々な国の人たちが暮らしている。そのためか、オーストラリアの人たちは、拙い英語にも優しく答えて、親切にしてくれる。国や人種を越えた思いやりの心を強く感じることができた一週間だった。
また、大学では正しい発音の仕方や、英単語を学ぶためのきっかけとして絵本の読みきかせが有効であることなど、すぐにでも、これからの外国語活動に生かせるようなことを学ぶことができた。
大山 祐子先生
グリフィス大学の教員研修に参加した。授業内容は多岐に渡り、大変充実していた。オーストラリアに関しては、風土や気候、固有の生物、アボリジニの人々、スラングなどについて学んだ。教育に関しては、オーストラリアと日本の教育制度の相違点、教育問題、授業の組み立て方や指導法、学級担任の役割などについて学んだ。英語の技能に関しては、発音、リスニング、リーディング、トーキングのブラッシュアップを目指したトレーニングを受けた。全て英語での授業であったため理解できないことも多かったが、先生がゆっくり話したり、分かりやすく説明したりしてくれたおかげで何とか乗り越えることができた。また、資料だけでなく、画像やCD、DVDなどを活用したり、実際に模擬授業を行ったりするなど、私たちが楽しみながら体験を通して学べるように様々な工夫がされていた。
ホームステイ先はオーストラリアの一般家庭であった。会話がかみ合わず、困ったこともあったが、みんな自分のことを一生懸命理解しようとしてくれた。家の中も清潔感があり、プライバシーがしっかり守られ、心地よく過ごすことができた。