「海外資源フィールドワーク」とは、資源に関連する最新の実情について、海外で調査し、学ぶことを目的とした3年次必修科目の実習です。日本国内だけでは体験することのできないダイナミックなフィールドで、世界が直面している資源関連の様々な課題について、習得した専門基礎知識をもって学んでいきます。
実習地 | 実習先 | ||
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1 | オーストラリア | 大阪ガスオーストラリア、JAPET、伊藤忠豪州、カーティン大学 | |
2 | ボツワナ | ボツワナ国際科学技術大学、JOGMECリモートセンシングセンター 他 | |
3 | インドネシア | JICAインドネシア事務所、ガジャマダ大学 他 | |
4 | マレーシア | サバ大学、コタキナバル市、有価資源管理関連施設 | |
5 | マレーシア?ブルネイ | JXマレーシア石油開発(株)ミリ事務所、三菱商事(株)ブルネイ駐在事務所 他 | |
6 | ミャンマー | Golden DOWA Eco-system Myanmar、インレー湖 他 | |
7 | パプアニューギニア | ヘラ州タリ行政区、コモ行政区他 | |
8 | スーダン | 紅海大学 | |
9 | タジキスタン | タジキスタン大統領府直属戦略研究センター、UNDP ドゥシャンベ事務所 他 | |
10 | 米国 | JAPEXヒューストン事務所 |
実習地 | 実習先 | ||
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11 | オーストラリア | 双日コールマインズ、ミネルバ鉱山 | |
12 | カナダ | INPEXカルガリー事務所 | |
13 | チリ | カトリカ?デル?ノルテ大学 | |
14 | インドネシア | ポンコール鉱山、バンドン工科大学 | |
15 | インドネシア | インドネシア科学研究所カランサンブン環境地質情報センター 他 | |
16 | インドネシア | JAPEX(カンゲアン) | |
17 | ドイツ | フライベルク工科大学 | |
18 | 南アフリカ | ウィットウォーターズランド大学、Ivanplats 他 | |
19 | 南アフリカ | ウィットウォーターズランド大学、南アフリカ地質調査所 他 | |
20 | アラブ首長国連邦 | INPEXアブダビ事務所 | |
21 | 英国 | JAPEXロンドン事務所 | |
22 | 英国 | INPEXロンドン事務所 | |
23 | ベトナム | 出光興産(株)資源部ホーチミン鉱業所 |
実習地 | 実習先 | ||
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24 | オーストラリア | カーティン大学、三菱マテリアル | |
25 | 大韓民国 | 韓国資源地質研究院 | |
26 | セルビア | ボール冶金研究所 | |
27 | スウェーデン | キルナ鉱山、ルレオ工科大学、ボリデン非鉄製造会社 | |
28 | ウクライナ | ウクライナ国立冶金研究所、Pobugskyフェロニッケル社 他 | |
29 | 米国 | モンタナテック |
※国名の標記及び並びについては国際連合の加盟国一覧に依りました。
オーストラリア(パース?カルグーリー)
Iwatani Doral Mine、JAPET、INPEX、MCRA、大阪ガスオーストラリア、伊藤忠、JERA BHP Billiton 等
日本、オーストラリア、開発、商社、大企業、個人等の様々な立場から資源開発に携わる企業を訪問し、現在のプロジェクトのことや、今後の方針だけでなく、海外で働く社会人としてのアドバイスなどを聞ける機会だと考え希望しました。実際に渡航して、資源開発が盛んなオーストラリアという国での経験は、日本で感じるより実感を伴ったものとして受け止めることができました。
印象に残ったこと
初めの二週間は西オーストラリア?パースにあるIwatani Doral Mine、JAPET、INPEX、MCRA、大阪ガスオーストラリア、伊藤忠、JERAの支社を訪問し、さらに世界最大の資源会社であるBHP Billitonを訪問しました。特に、BHP Billitonでは、最新のリモート技術を用いて遠隔地にて開発作業をしているオフィスを見学しました。この二週間を通じて、オーストラリアでの石油天然ガスプロジェクトや日本との関係などを学ぶことができました。
残り一週間はカルグーリという地域にあるカーティン大学で、資源開発についての講義を受けました。カーティン大学でのレクチャーはオーストラリアの実情を織り交ぜた開発について学び、講義の最終日には大学付近にある金鉱山のスーパーピットを見学することができました。日本では大規模な資源開発が行われていないため、実際に開発国にて現地の人々からこのような話を聞くことができたのはとても良い経験となりました。
ボツワナ共和国
ボツワナ国際科学技術大学、ジュワネンダイヤモンド鉱山、モルプレ石炭鉱山、JICAボツワナなど
海外資源フィールドワークだからこそ行ける国、ということでボツワナを希望しました。また、5日間は学生が独自の興味を持って自由に活動できる点にも魅力を感じ、私はボツワナ大学で教育に関するアンケート調査を実施しました。
印象に残ったこと
一番印象に残っていることは、石炭鉱山を見学したことです。その際に3キロもの装備を身に付け地下にもぐることで、開発現場で働く人々の労働環境を体感しました。一日8時間、顔が真っ黒になりながらも仕事をする人がいて、石炭は採れるのだということを目の当たりにし、「百聞は一見に如かず」の意味を改めて理解することができました。
また、同級生10人との生活も印象に残っています。ボツワナを訪れるまではあまり交流がないメンバーだったのですが、過酷な環境(気温40度!、食あたり???)を乗り越えつつ1か月共に過ごしたことで、チーム?ボツワナとしての絆が生まれ、帰国後もスキーに行くなど、かけがえのない仲間ができました。
マレーシア?コタキナバル市
サバ大学、コタキナバル市役所など
私は東南アジアのごみ問題に関心があったのでこのプログラムを希望しました。国の経済が発展してもその歪みとして出てくる廃棄物の管理が疎かであると持続的ではないという現状を目の当たりにしました。
印象に残ったこと
このプログラムでは自分の関心のある事柄に関する訪問先に自らアポを取るなど自主的に行動することが求められました。また、ただ施設を見学するのではなく、仮説を持って積極的に質問をしたり、社会調査をしたりと、奥深いプログラムとなりました。そのため、英語での高いコミュニケーション能力が必要とされることや、民族や文化的に多様なマレーシアの文化になじむことが私にとって最も大きな学びとなりました。実際に現地の大学や市役所でプレゼンをすることは緊張しましたが、メンバーで協力し合い、日本と全く異なる雰囲気のある土地に身を置くことで自分の周りの殻も破れ、人間的にも成長することが出来ました。
ミャンマー
シャン州インレー湖水上村、マンダレー鉄鉱石鉱山?ヒスイ市場、360°edu、バガン仏塔遺跡群
私がこのプログラムを希望した理由は、ミャンマーにある小規模金鉱山を訪れたかったからです。現在、金の精錬のために使用される水銀が世界的に問題となっているため、そうした現場を実際に見たいと思い、このプログラムを希望しました。
印象に残ったこと
当初希望していたマンダレーの金鉱山について、予定していた行政機関からの入坑許可書がもらえない事態となり、予定が変更となりました。新しいテーマを考える必要があり、先生のアドバイスで、世界有数のヒスイ生産地であるミャンマーのヒスイの市場を訪れることにしました。朝早くから市場に向かい、そこで働いている人たちに、ヒスイの価値の見分け方や、ヒスイの取引きの仕方、鑑定に使われる道具の使い方、ヒスイの磨き方やミャンマー産ヒスイの特徴、生産国としての課題などの情報を集めることで、別の経験を積むことができました。この経験は、今でも課題や問題にあたった時に思い出し、思考停止にならないようにしています。このフィールドワークは知識だけでなく、自分の考え方も変わるきっかけとなりました。
パプアニューギニア
パプアニューギニア本島沿岸部村落、鉱物資源を管理する政府機関など
パプアニューギニアには800以上の言語があり文化も多様です。また、天然ガス、金などの資源開発も盛んに行われています。資源開発と土着の文化、この2つに何か繋がりがあるのかを調査したいと思いこのプログラムを希望しました。
印象に残ったこと
このプログラムでは自由に行動し自分の興味の赴くままに調査をしていました。沿岸部のある村の民家に10日間ほど滞在したのですが、村の若者と共に行動することが多く、パプアニューギニアで営まれる畑仕事から漁、食事など生活のあらゆることが新鮮でした。
未だに記憶に焼き付いているのは、森にある畑で仕事を終えた後、村に戻るため、手漕ぎボートに20代の男たち5~6人と夜の川を下り森から海に抜けた時のことです。途中豪雨が降り始めました。雷が光る度にボートを漕ぐ男たちが叫ぶ声、凄い勢いでボートにだんだん水が溜まっていくときの感覚、海にでたあと雨が止み一息をつくためにボートでみんなが煙草を巻いていた静かな時間は強く印象に残っています。
スーダン共和国
紅海大学など
国土の多くを沙漠が占めていながらも、紅海に面していることから、水と関わりが深いスーダン共和国での生活における水の使い方やゴミの処理法、また、イスラム社会というなかでの女性の生活や、学校の様子を調査したいと考え、スーダン共和国のプログラムを希望しました。
印象に残ったこと
スーダン(ポートスーダン)は居るだけで汗ばむほど暑い国でした。砂漠が広がり、日本ではほとんど見かけない植物が生え、街も海辺も日本とは違う香りが漂っていました。世界遺産の紅海の珊瑚礁を見るために、ダイビングに訪れる観光客もいるようです。
現地では中国人によく間違えられ、「シーニー!(中国人!)」と道行く人に何度も声をかけられたことが印象に残っています。これは侮蔑等の意ではなく、「やあ、中国人!」という好意的な挨拶の意味で発することが多い言葉であるようです。ポートスーダンの人々は控えめな態度ではありますがみな親切で優しく、異国からの訪問者に対しても好意的に接してくれます。ぜひ、もう一度訪れたい国です。
フィールドワーク内では2か所の塩田を訪れる機会に恵まれ、手作業で塩が生産されている様子を近くで見学しました。一面に広がる塩田が雪のように白く、沙漠の中に雪原があるような不思議な光景が、強く印象に残っています。作業員の方々が実際に行っている作業を体験することもでき、過酷さを身をもって感じ取ることが出来ました。また元来、岩石への興味があった私は、塩とともに産出されている石灰岩に興味を抱きました。採掘場所によって、同じ岩石でも見た目や構成要素が異なることは知っていましたが、現地の先生に2か所の塩田それぞれの石灰岩を主に構成しているものが、一方はサンゴ、もう一方は貝殻という違いがあることを伺い、今まで講義上でしか理解していなかった事実を身近に感じることが出来ました。
タジキスタン
UNDPタジキスタン事務所、JICA、世界銀行、TALCOアルミニウム工場、ノラク水力発電所、バルキタジク(電力会社) など
私は、国家や自治体のエネルギー政策に関心を持っている関係から、化石燃料に恵まれないタジキスタンのエネルギー政策の実態をこの目で見て見たいということ、イメージもわかないような国に飛び込んでみることに面白味を感じプログラムに参加することを希望しました。
印象に残ったこと
フィールドワークで印象に残ったことは主に2つです。まずは、発電所や変電所、アルミニウム工場などの設備が想像以上に老朽化していたことです。インフラの多くがソ連時代のものということで想像はしていましたが、実際に足を運んでみるとPC一台分の能力しかない、一部屋分の配電管理機器が未だ現役であることに改めて驚き、電力の安定供給の難しさと重大性について考えさせられました。
もう一つは、タジク人の人柄です。現地で英語はほとんど通じず、ホテルで身振り手振りでドライヤーをお願いしたら、延長コードを渡されたというハプニングもありました。しかし、買い物籠を持って案内してくれるなど人懐っこくて気前がよいその人柄が大好きになりました。
アメリカ?ヒューストン
プログラムの参加人数が1人であったこと、エネルギー業界の中心地であるヒューストンでの研修が受けられることが大きな理由でした。エネルギー?資源業界を志望する自分にとって非常に貴重な機会であると考えたからです。
研修内容としましては、石油資源開発(株)様(以下JAPEX)が北米で展開するシェールオイル開発事業などに関する業務の体験、市内で開催される講演会やセミナーへの参加、他社訪問などでした。特に業務体験に関しては、自身の専門分野に限らず幅広い業務に関わらせて頂いたことで実際の仕事をより深く学ぶことが出来ました。その他に、講演会などでお会いするビジネスマンや学生との交流などを通して刺激を受けたり、現地で活動する日本企業の方々とのお話から業界をより知ることになりました。
これらのプログラムを通して、エネルギー業界の規模や重要性を再認識し、自身の将来に対する知見を深めることができました。この研修のために尽力して下さった担当教授含め学部教員の方々、受け入れてくださったJAPEXの方々に深く感謝し、日々精進していきたいです。
カナダ
国際石油開発帝石株式会社カルガリー事務所 他
エネルギー関係の技術開発において、特に石油?天然ガス開発の分野に興味があり、石油会社の業務内容および海外での生活を直に感じられることを魅力に感じ、カルガリー研修への参加を希望しました。カナダにおけるシェール開発技術を学び、在来型資源開発との違いを知りたいとの思いもありました。
印象に残ったこと
今回の研修では主に、カナダでのシェール開発の紹介や油?ガス開発技術に関する講義の受講、カルガリー市内の関連会社訪問の機会を頂きました。実際の開発においても基礎の知識は、大学での学習内容と変わらないことには自信を持ちました。関連会社の訪問では、油層シミュレーションモデル作成ソフト?検層ツールなどの各種ツールに実際に触れ、体験をすることで知識を経験にできただけでなく、海外と日本の企業の業務形態の違いも感じました。
研修中はアパートにて自炊生活をし、現地の方々と交流を図りながら、生活面の違いに驚いたとともに、日本という国を客観的にとらえることができる機会になりました。今回の研修を通して、石油開発に携わる将来を具体的に思い描けるようになり、一層の学習意欲につながる経験となりました。
チリ、アントファガスタ
Universidad Catlica del norte(北カトリカ大学)
チリは世界最大級の火山造山帯がある為、現地の火山研究のノウハウを学ぶことが出来ると思ったこと、また、南米であるチリは日本とは地球の反対側なので日本とは全く異なった文化を肌で感じることが出来る貴重な機会だと思ったので今回このプログラムを希望しました。
印象に残ったこと
私達は今回チリ北部のアントファガスタ市という海沿いの町に滞在し、北カトリカ大学で3週間勉強してきました。そこでは現地の先生に英語で講義をして頂いたり、実験を見学したりしました。北カトリカ大学の学生はとてもフランクで、私達がキャンパス内を歩いていると度々話しかけられたりしました。そのおかげもあって異国の地ではありましたがとても楽しく学ぶことができました。また、チリではサッカーが人気で、海岸沿いでその日出会った人たちと日が暮れてもずっとストリートサッカーをした事がとても印象に残っています。日本の漫画やアニメに詳しい人が多く、日本人に対してとても友好的でした。とにかく日本では考えられないスケール感に圧倒されっぱなしの3週間でとてもいい経験になりました。
インドネシア共和国
Pongkor鉱山、バンドン工科大学、バンドンでの地質巡検など
元々鉱物に興味があり、金銀の形成環境や鉱山会社での仕事について知りたいと思いこの研修先を選びました。金属鉱床学については学校の授業で学びましたが、実際に鉱山の現場で自分の目で見て確認したいと思いました。また、インドネシア共和国という自分にとって未知な国に渡航することで、人生経験として必ずためになると思ったのも一つの理由です。
印象に残ったこと
どの場所もとても自分の興味をそそる魅力的な場所でしたが、特に印象に残っているのはやはり滞在期間が一番長いPongkor鉱山でのインターンシップです。
鉱山の坑内に入ったのは人生で初めての体験で見るものが新鮮で興奮しました。三週間の間ほとんど毎日坑道の中に入らせて頂き、鉱脈の露頭観察、スケッチ、サンプリングなどを行いました。また、鉱山の坑内での採鉱のプロセスも見学することが出来ました。特に衝撃的だったのは発破です。大学の授業で火薬学については少し勉強していたのですが、生で目撃すると自分の想像を超える迫力でとても驚きました。他にもジャンボドリルやLHDなどの機械を使う採鉱の現場はとても興味深かったです。
坑道外でも、資源処理工学の授業で学んだ粉砕、選鉱、製錬の工程を順に見学し、より理解を高めることが出来ました。
その他にも、火山活動が活発なバンドン周辺での地質巡検で、鉱床が成り立ちやインドネシアの地質における歴史について学ぶことが出来ました。今後の大学生活でもこのフィールドワークで学んだことを生かし、勉学に励んでいきたいと思います。
インドネシア共和国
インドネシア科学院(LIPI)、バンドン工科大学 など
インドネシアのプログラムは野外巡検の内容が充実していて、秋田にない岩石の観察や火山の巡検ができると知り希望しました。また、現地での活動を通して海外で地質調査を行う感覚を身につけたいと考えました。
印象に残ったこと
カランサンブンという村で行った地質調査が最も印象に残っています。インドネシア科学院という研究機関の宿泊施設を借りて、10日間の調査に臨みました。調査には現地のスタッフの方が同伴して下さり、露頭ごとに説明をして下さいました。また、特徴的な地形のスケッチを行い、カランサンブン地域の地質学的背景についても学びました。調査期間中は学生のみでの生活となり不安もありましたが、インドネシアの方々の気さくで親切な人柄に助けられ充実した時間を過ごすことができました。
フィールドワーク後半ではムラピ火山博物館やタンクバンプラフ山を訪れ、火山の歴史や噴火様式について学びました。インドネシアには多くの活火山が存在することから、火山災害と人々の生活は古くから密接に関係していたこと知りました。
そのほかにも、世界遺産のボロブドゥール遺跡やバンドン工科大学を訪れることでインドネシアの文化に触れ、同年代の学生との交流を楽しむことができました。
南アフリカ共和国
ウィットウォーターズランド大学、リンポポ大学 他
南アフリカには世界中でここでしか見ることの出来ない露頭や鉱石があります。また世界有数の資源大国で、特にプラチナや金など金属資源が豊富です。そんな国でフィールドに出て、鉱物や鉱床を実際に目で見て肌で触れる良い機会だと思い希望しました。
印象に残ったこと
南アフリカは全てのことが新鮮でした!移動距離が長く現地では車での移動で、車の窓から見えた広大な大地が印象的でした。日本では見られない30億年前の地層を観察してスケールの大きさに圧倒されました。訪れた白金鉱山では、防護服を着るのに手間取り、やっとの事で着ると長い地下への階段があって、採掘している現場まで行くのが大変でした!採掘現場はかがんで入るような狭さで、リアルな鉱山の様子を肌で感じ、白金が濃集するプロセスを想像しながら見学することができて楽しかったです!生活面でも、毎日のようにバーベキューをして過ごしたり、道端にヤギなどの動物が歩いていたりするなど驚くことばかりでした。日本とは地質も生活も全然違う南アフリカで学ぶことができてよかったです!
アブダビ(UAE)
INPEX/JODCO (国際石油開発帝石株式会社/ジャパン石油開発株式会社)
私は石油の勉強をしたいと思っており、産油国であるアブダビ(UAE)が渡航先の候補にあったため、本プログラムを希望しました。また、プログラム内容がINPEXでの研修という形だったので石油開発会社の業務についても学べるので希望しました。
印象に残ったこと
プログラムのスケジュールの半数を占めていたADIHEX(Abu Dhabi International Hunting and Equestrian Exhibition) でINPEXのブースの手伝いをしながら日本文化の紹介を行ったことが印象に残っています。展示会では日本文化の紹介をしながら多くの現地の方々とコミュニケーションをとるなど、大変貴重な体験ができました。
また、ラスハルハイマ&ドバイ巡検もとても印象的でした。ラスハルハイマではアブダビの主要油層のひとつであるタママ層の露頭観察やオマーン山脈を見て、日本ではなかなか見ることのできない露頭のスケールに驚愕しました。ドバイでは、街並みや人々の様子からオイルマネーがもたらす富の大きさを肌で感じることができました。
本プログラムは普段経験することができないことがたくさんでき、とても刺激的でした。
アブダビ(アラブ首長国連邦)
INPEXJODCO、PI大学、ADNOCなど
もともと石油開発に不可欠なこと、特に技術や取り組みについて学びたいと考えており、中でも石油の重要拠点は中東に集中しているので中東で唯一候補地にあったアブダビを選びました。
印象に残ったこと
一つ目は、アブダビの露頭の巨大さがとても印象的でした。日本での野外調査では数メートルほどの露頭がほとんどなのに対して、アブダビでは数百メートルほどありました。それに、日本だと表面が植物に覆われ観察できないことが多いですが、アブダビは、乾燥しており植物が生えていないこともあり一層露頭が観察しやすかったです。
二つ目は、ADNOC本社で行われた文化交流とセレモニーを兼ねたお茶会です。日本の文化である茶道がアブダビでは有名でアブダビにある有名なホテルでもふるまわれていることには本当に驚きました。お茶会にはムスリムの女性社員も参加していて、女性は会社で働くことはできないと思っていたので、そこも印象的でした。
イギリス(ロンドン、スコットランド)
INPEXロンドン事務所
私たちは元々石油などのエネルギー系に興味を持っており、このプログラムでは石油開発会社で、自分たちが学んでいることがどのように活かされ、どのような技術が使われているかを知ることができると思ったからです。
印象に残ったこと
オフィスで実際に使われているソフトを使って物理探査データ解析を体験させていただいたことが印象に残っています。2Dの物理探査データをうまくつなぎ合わせ、地下構造を3D化する作業を行い、推定した地下構造から油?ガス田の有無を検討しました。本当にそこに石油が存在するかどうかを決定するには、より精度の高い解釈が必要であり、石油開発の難しさを感じましたが、同時に面白いとも感じました。
また、スコットランドで行われた野外巡検に参加させていただき、北海の海底下で石油の起源となる地層やそれを貯留する地層と同じものが地表に現れている部分を見てきました。北海油田の地層がどのような特徴を持っているのかを自分たちの目で直接見ながら学ぶことができました。
ホーチミン(ベトナム)
出光興産株式会社ホーチミン鉱業所
入学当時から石油地質学に興味を持っており、地質技術者の現場での仕事を学びたいと思いました。また、ホーチミンにも興味を持ち、このプログラムを希望しました。
印象に残ったこと
【学生①】空港を出た途端、ベトナムの気候の熱気と多くの人、車、バイクによる活気に圧倒されました。初めての海外ということもあり、胸を高鳴らせました。実習内容としては、坑井対比や物理探査船の見学などを行いました。ホーチミン鉱業所で実際に探鉱されている石油坑井のデータをもとに坑井間の対比を行うという貴重な体験をさせていただきました。実習の内容は初めてのことばかりで難しい部分もありましたがホーチミン鉱業所の方が丁寧に教えてくださり、理解が深まりました。
【学生②】現地では大学の授業にはない体験をさせていただきました。石油探鉱で実際に行われていることを目の当たりにし、今まで大学で勉強したことや社員の方々に教えていただいたことが石油開発にどうかかわっているかを実感することができました。他にも石油を生産し、販売するところまで様々な専門家が関わっていることやホーチミン鉱業所の方々が一丸となり大きなプロジェクトを動かしていることを知り感動しました。
有意義な3週間を送ることができ、関係者の皆様には深く感謝申し上げます。
オーストラリア(パース?カルグーリー)
カーティン大学(WASM) 三菱マテリアルトレーディング
現在仮配属中の研究室で鉱山に関する研究を行っているので、オーストラリア最大の露天掘り鉱山であるスーパーピットの見学や、鉱業について専門的な授業をしているカーティン大学(WASM)、掘削機器を扱っている三菱マテリアルトレーディングに興味があったためこのプログラムを選びました。
印象に残ったこと
カーティン大学(WASM)で講義を受けながら鉱山の見学を行っていたカルグーリーは金鉱の街として栄えゴールドラッシュ時代の街並みを残したままで歴史を感じました。日本ではなかなか見ることのできない生きた鉱山を実際に見たことは今後の研究や学習を行う上でとても重要であると思います。
掘削機器を取り扱っている三菱マテリアルトレーディングでのインターンシップでは会社の概要や掘削機器について学ぶだけだはなく、滞在していたパース周辺の観光などをさせていただきました。長い年月をかけて海風により風化されて作られたピナクルズ(荒野の墓標と言われる奇岩群)やフリーマントルという港町などに連れて行っていただきました。移動では海の上を走る列車に乗ったり、移動中には野生のカンガルーなどオーストラリアにしかいない動物を見ることができました。
最後になりますがカーティン大学(WASM)の職員の皆様、三菱マテリアルトレーディングの皆様、日本ではできないような貴重な体験をさせていただきありがとうございました。
韓国
韓国地質資源研究院(KIGAM)
私は地熱?地中熱分野に興味を持っており、それらを学べるプログラムを希望していました。渡航先を決める際、前年に韓国に渡航した研究室の先生や先輩方に研修機関について説明していただき、地質資源研究院が地熱?地中熱の研究を行っていると知り、このプログラムを希望しました。
印象に残ったこと
韓国地質資源研究院にはその施設自体に大規模な地中熱ヒートポンプシステムが組み込まれています。そのため、地中熱システムについて学ぶには最適な環境でした。地中熱システムを実際に自分の目で見させていただくこと自体、日本にいてはなかなかない機会でありながら、またその規模の大きさにも大変驚きました。これも国で再生可能エネルギーの政策を推し進めている韓国だからこそできた経験であると思います。
同時に、日々研究されている研究者の方に地中熱に関しての講義もしていただきました。自分の目で直接見た分、地中熱システムの全体をイメージしやすく、より理解が深まったのとともに、英語での講義だったので、どのくらい聞き取れ、理解できるのか、コミュニケーションを取れるかなど、自分の現在の能力を知る上でも貴重な経験でした。
セルビア共和国 ボール市(ボール銅鉱山地域)
ボール鉱山冶金研究所、ベオグラード大学ボール校、JICAバルカン事務所 他
本プログラムでは資源の採掘、選鉱、精錬生産現場の見学に加え、実際にフィールドでの環境調査に取り組む内容だったので選びました。また、こういう機会ではなければいけない国と思ったというのも理由の一つです。
印象に残ったこと
セルビア共和国での実習内容は鉱山会社での鉱山システムの見学とベオグラード大学ボール校の学生との共同環境野外調査から成り、調査結果から鉱山開発による河川への影響について考えました。野外調査中、セルビアと日本との環境の違いに驚きました。実際の環境の状況を自分の目で確かめることで一層環境問題について深く考えることができました。また、フィールドでの調査において現地調査を行うなかで相手に意見を伝えることの難しさや面白さを感じました。
アメリカ モンタナ州ビュート
モンタナテック大学他
日本にはない実際に稼働している鉱山を見たかったため
総合的にすべての工程について学べるため
印象に残ったこと
Fire Assayを通して総合的な鉱山について(採鉱、製錬等)学ぶことができました。特に実際の企業に訪問して稼働し、人が働いていることを見れたことが将来へ向けての意識を持てるいいきっかけになったと感じています。
企業だけでなく、アメリカという国の歴史や自然に触れ合えたこともいい経験になりました。イエローストーン公園では日本で見ることのない動物、巨大間欠泉に圧倒されました。Helenaでは古い街並み、特に教会を見ることができ、宗教についても学んできました。また、皆既日食も見ることができ、充実した生活を送ることができたと思います。
アメリカ?ヒューストン
プログラムの参加人数が1人であったこと、エネルギー業界の中心地であるヒューストンでの研修が受けられることが大きな理由でした。エネルギー?資源業界を志望する自分にとって非常に貴重な機会であると考えたからです。
研修内容としましては、石油資源開発(株)様(以下JAPEX)が北米で展開するシェールオイル開発事業などに関する業務の体験、市内で開催される講演会やセミナーへの参加、他社訪問などでした。特に業務体験に関しては、自身の専門分野に限らず幅広い業務に関わらせて頂いたことで実際の仕事をより深く学ぶことが出来ました。その他に、講演会などでお会いするビジネスマンや学生との交流などを通して刺激を受けたり、現地で活動する日本企業の方々とのお話から業界をより知ることになりました。
これらのプログラムを通して、エネルギー業界の規模や重要性を再認識し、自身の将来に対する知見を深めることができました。この研修のために尽力して下さった担当教授含め学部教員の方々、受け入れてくださったJAPEXの方々に深く感謝し、日々精進していきたいです。
アメリカ モンタナ州ビュート
モンタナテック大学他
日本にはない実際に稼働している鉱山を見たかったため
総合的にすべての工程について学べるため
印象に残ったこと
Fire Assayを通して総合的な鉱山について(採鉱、製錬等)学ぶことができました。特に実際の企業に訪問して稼働し、人が働いていることを見れたことが将来へ向けての意識を持てるいいきっかけになったと感じています。
企業だけでなく、アメリカという国の歴史や自然に触れ合えたこともいい経験になりました。イエローストーン公園では日本で見ることのない動物、巨大間欠泉に圧倒されました。Helenaでは古い街並み、特に教会を見ることができ、宗教についても学んできました。また、皆既日食も見ることができ、充実した生活を送ることができたと思います。
オーストラリア(パース?カルグーリー)
Iwatani Doral Mine、JAPET、INPEX、MCRA、大阪ガスオーストラリア、伊藤忠、JERA BHP Billiton 等
日本、オーストラリア、開発、商社、大企業、個人等の様々な立場から資源開発に携わる企業を訪問し、現在のプロジェクトのことや、今後の方針だけでなく、海外で働く社会人としてのアドバイスなどを聞ける機会だと考え希望しました。実際に渡航して、資源開発が盛んなオーストラリアという国での経験は、日本で感じるより実感を伴ったものとして受け止めることができました。
印象に残ったこと
初めの二週間は西オーストラリア?パースにあるIwatani Doral Mine、JAPET、INPEX、MCRA、大阪ガスオーストラリア、伊藤忠、JERAの支社を訪問し、さらに世界最大の資源会社であるBHP Billitonを訪問しました。特に、BHP Billitonでは、最新のリモート技術を用いて遠隔地にて開発作業をしているオフィスを見学しました。この二週間を通じて、オーストラリアでの石油天然ガスプロジェクトや日本との関係などを学ぶことができました。
残り一週間はカルグーリという地域にあるカーティン大学で、資源開発についての講義を受けました。カーティン大学でのレクチャーはオーストラリアの実情を織り交ぜた開発について学び、講義の最終日には大学付近にある金鉱山のスーパーピットを見学することができました。日本では大規模な資源開発が行われていないため、実際に開発国にて現地の人々からこのような話を聞くことができたのはとても良い経験となりました。
オーストラリア(パース?カルグーリー)
カーティン大学(WASM) 三菱マテリアルトレーディング
現在仮配属中の研究室で鉱山に関する研究を行っているので、オーストラリア最大の露天掘り鉱山であるスーパーピットの見学や、鉱業について専門的な授業をしているカーティン大学(WASM)、掘削機器を扱っている三菱マテリアルトレーディングに興味があったためこのプログラムを選びました。
印象に残ったこと
カーティン大学(WASM)で講義を受けながら鉱山の見学を行っていたカルグーリーは金鉱の街として栄えゴールドラッシュ時代の街並みを残したままで歴史を感じました。日本ではなかなか見ることのできない生きた鉱山を実際に見たことは今後の研究や学習を行う上でとても重要であると思います。
掘削機器を取り扱っている三菱マテリアルトレーディングでのインターンシップでは会社の概要や掘削機器について学ぶだけだはなく、滞在していたパース周辺の観光などをさせていただきました。長い年月をかけて海風により風化されて作られたピナクルズ(荒野の墓標と言われる奇岩群)やフリーマントルという港町などに連れて行っていただきました。移動では海の上を走る列車に乗ったり、移動中には野生のカンガルーなどオーストラリアにしかいない動物を見ることができました。
最後になりますがカーティン大学(WASM)の職員の皆様、三菱マテリアルトレーディングの皆様、日本ではできないような貴重な体験をさせていただきありがとうございました。
インドネシア共和国
Pongkor鉱山、バンドン工科大学、バンドンでの地質巡検など
元々鉱物に興味があり、金銀の形成環境や鉱山会社での仕事について知りたいと思いこの研修先を選びました。金属鉱床学については学校の授業で学びましたが、実際に鉱山の現場で自分の目で見て確認したいと思いました。また、インドネシア共和国という自分にとって未知な国に渡航することで、人生経験として必ずためになると思ったのも一つの理由です。
印象に残ったこと
どの場所もとても自分の興味をそそる魅力的な場所でしたが、特に印象に残っているのはやはり滞在期間が一番長いPongkor鉱山でのインターンシップです。
鉱山の坑内に入ったのは人生で初めての体験で見るものが新鮮で興奮しました。三週間の間ほとんど毎日坑道の中に入らせて頂き、鉱脈の露頭観察、スケッチ、サンプリングなどを行いました。また、鉱山の坑内での採鉱のプロセスも見学することが出来ました。特に衝撃的だったのは発破です。大学の授業で火薬学については少し勉強していたのですが、生で目撃すると自分の想像を超える迫力でとても驚きました。他にもジャンボドリルやLHDなどの機械を使う採鉱の現場はとても興味深かったです。
坑道外でも、資源処理工学の授業で学んだ粉砕、選鉱、製錬の工程を順に見学し、より理解を高めることが出来ました。
その他にも、火山活動が活発なバンドン周辺での地質巡検で、鉱床が成り立ちやインドネシアの地質における歴史について学ぶことが出来ました。今後の大学生活でもこのフィールドワークで学んだことを生かし、勉学に励んでいきたいと思います。
インドネシア共和国
インドネシア科学院(LIPI)、バンドン工科大学 など
インドネシアのプログラムは野外巡検の内容が充実していて、秋田にない岩石の観察や火山の巡検ができると知り希望しました。また、現地での活動を通して海外で地質調査を行う感覚を身につけたいと考えました。
印象に残ったこと
カランサンブンという村で行った地質調査が最も印象に残っています。インドネシア科学院という研究機関の宿泊施設を借りて、10日間の調査に臨みました。調査には現地のスタッフの方が同伴して下さり、露頭ごとに説明をして下さいました。また、特徴的な地形のスケッチを行い、カランサンブン地域の地質学的背景についても学びました。調査期間中は学生のみでの生活となり不安もありましたが、インドネシアの方々の気さくで親切な人柄に助けられ充実した時間を過ごすことができました。
フィールドワーク後半ではムラピ火山博物館やタンクバンプラフ山を訪れ、火山の歴史や噴火様式について学びました。インドネシアには多くの活火山が存在することから、火山災害と人々の生活は古くから密接に関係していたこと知りました。
そのほかにも、世界遺産のボロブドゥール遺跡やバンドン工科大学を訪れることでインドネシアの文化に触れ、同年代の学生との交流を楽しむことができました。