宮部 愛梨沙
就職先:独立行政法人 石油天然ガス?金属鉱物資源機構(JOGMEC)
現在私は、金属企画部 国際業務課に所属しています。国際業務課では、日本企業の金属鉱物資源関連の投資を一層促進するために、資源国政府機関等と協力枠組みを構築しています。現在の業務では、資源国要人との面談から国際セミナーへの出席等大きなイベントにも携わっています。資料作成、スケジュールに合わせた諸調整が主な業務であり、問題なく実施された際には、大きな達成感を感じることができます。
JOGMECは、資源分野における政治経済から鉱床学等、国際資源学部で学んだ様々な学習を生かすことができる職場です。
現在の業務では、特に英語力、国際的な視野が重要となっています。例えば、資源外交業務(資源国要人との面談等)では、資源をめぐる情勢を国際的な視点で把握する必要があります。国際資源学部の特徴である海外資源フィールドワークでは、ミャンマー金鉱山の見学また資源分野に関する現地調査を行いました。このような経験は、座学で学んだ知識をより深めることができるだけでなく、学生のうちから国際的な視点?考えを身につけることができる貴重な機会だと思います。
近藤 健太郎
就職先:株式会社開発設計コンサルタント
私は、全国で発電事業を展開するJ-POWERグループの土木?建築?地質の専門部署がある会社で地質技術者として働いています。主な仕事は再生可能エネルギー(水力?風力)の新規プロジェクトの文献調査?地表地質踏査です。また、既存設備のリスク調査も行っています。内容は、多岐にわたり今は慣れないことばかりですが構造物の計画?設計には、地質情報が不可欠で私の仕事の最終目的である電力の安定供給に貢献できればと考えています。
主に地質学?岩石学を学び、基本的な地質調査方法を習得し岩石を区分し、成因を考察することができました。また、地球で過去に何が起こったのかをひも解くためにフィールドで得た証拠を積み上げる楽しさも学びました。その中で先生や研究室の仲間と議論することの大切さを感じました。さらに、野外調査や巡検、研究掘削船でのコア記載、学会活動、学生勉強会などを通して様々な研究者の方と関わる機会をいただけたことで世界が広がりました。今の仕事では地質学を土木設計?施工にどう生かすのかという今までとは違う観点も加えて考えなくてはなりません。そのため戸惑うこともありますが、大学時代に得た経験が基本になっていると感じます。
佐藤 信義
就職先:東京ガス株式会社
現在、私は原料?生産本部に所属しており、主にタンカーによって運ばれてくるLNG(液化天然ガス)をガス化させてから送出する仕事を行っています。その中で具体的な私の業務内容は、大きく二つあります。一つ目はLNG船が入船した際、相手側と連絡を密に取りながら安全にLNGを受け入れることです。二つ目は毎日安定?安全にガスが送れるように各設備を周期ごとに点検しているので、それに伴ったオペレーション業務を行っています。
私の仕事は天然ガスサプライチェーンの中で、主に中流の役割を担うガスの受け入れ業務です。このことは一見、大学の頃自分の専門分野であったサプライチェーンの上流側である資源の掘削や貯留層の解析とはあまり結びつかないイメージがあります。しかし実際に働き始めて、エネルギーという大きな枠組みで捉えた時、自分が受け入れを行っているエネルギーはどのような過程でどんな人がどんな技術で届けているのか理解していることが現在の仕事へのやりがいや責任感につながっています。このように、資源は上流から下流まで一連の繋がりが強い中で、現在の仕事と関わりの強い分野を大学で専門的に学べたことが国際資源学部で学べて良かった点です。
石瀬 達也
就職先:神鋼商事株式会社
現在私は、人事部に所属しており、主に新卒採用業務に従事しています。具体的には全国各地での会社説明会や採用面接の面接官、採用パンフレットの改訂、新入社員を受け入れる際の諸手続きなど、会社説明会~入社までの一連の業務を滞りなく行う事が私の主な仕事です。また人事部には様々な相談が寄せられてきます。社員にとってより良い会社にしていくためにはどのようにしたら良いかを常に意識し、それらに対処していくことも我々人事部の重要な仕事のひとつです。
私が資源政策コースで学んでよかったと思う点は「人前でプレゼンテーションをする経験を多く積めた」ことです。資源政策コースでは、多くの授業やゼミでプレゼンテーションをする機会がありました。これは、1学年30名前後という少数人数である資源政策コースでしか経験出来ない事であったと思います。また少数人数がゆえに経験豊富な先生方から一人ひとり丁寧なフィードバックを貰う事が出来ました。社会人になると、人に対してプレゼンテーションをする機会はとても多いと感じる一方で、プレゼンテーションの練習などに費やすことが出来る時間は限られています。このような経験が資源政策コースでの学びで積めたことは、現在の仕事においても大きな自信になっています。
大和 寛享
就職先:東京ガス株式会社
現在私は、導管部門で技術開発業務を担当しています。技術開発テーマは導管の工事効率化や維持管理に関する技術等、多岐にわたります。例えば私は、道路舗装を切断する舗装カッター装置の改良を担当し、試験を計画のうえ実施し、評価を行うことで、複数の候補から装置の最終仕様を決定しました。技術開発では、メーカーや現場の様々な方々と協力しながら課題解決にあたるため、難しさもありますが、とてもやりがいを感じています。
大学に入学する前は、わからないことがあれば、教本や参考書で調べていましたが、理解はできても納得できないというケースが多くありました。国際資源学部では、地質調査やフィールドワークなど、実際に物を見て体得する機会が多く、理解するだけでなく納得しやすい環境が整っていました。このような経験を通して、自分が納得感を得るためには、フィールドに行って調査することや自分で試してみるということが重要な方法であることを学びました。また、研究室では、コツコツと成果を積み上げるという姿勢を身に付けることができ、現在担当している技術開発にも活きてきていると感じています。
中嶋 比呂
就職先:日本原燃株式会社
仕事の内容としましては、日本で唯一の原子燃料サイクル事業における再処理工場の低レベル廃棄物処理業務を行っております。原子力という、扱い方をひとつ間違えてしまうと人々の安全を保障できないものに関わっているため、安全の確保を最優先に考えて業務に取り組んでおります。
充実したカリキュラムの中で資源学について学べたことが良かったと思います。専門教育科目を全て英語で行ったり、約4週間「海外資源フィールドワーク」として実習を行ったりと、大学生活4年間を通して他の大学ではできない貴重な経験を得られました。現在仕事で取り組んでいる低レベル廃棄物処理業務と学生時代に勉強した製錬とでは、勉強してきたことが活かせる部分があったり、全く分からないことがあったりと苦労していますが、資源に関わる上での視野がとても広がったと思います。高校生の皆さん、資源に少しでも興味のある方がおりましたら、国際資源学部への志望を検討してみてはいかがでしょうか?