平成28年度卒業論文テーマ公募事業 成果報告会
2017年02月23日
地域連携委員長 志立 正知
2017年2月20日(月)に、平成28年度卒業論文テーマ公募事業の成果報告会が、湯沢市総務部ひびく?つながる創造課魅力創生班主査の藤原崇一さんをお迎えして、本学部第1会議室で開催されました。この事業は、本学部の地域連携推進事業の一環として平成22年度から始まったもので、今年度で7年目となります。
本年度は湯沢市から提示された「高校生の地域活動がもたらす地元定着意識及び地域活性化効果について」というテーマに対し、地域科学課程生活者科学選修4年次の渡部孝太さんと、学校教育課程教科教育実践選修の進藤明音さんの2名の学生が、卒業研究として取り組んでくれました。渡部さん、進藤さんは、湯沢市から提示されたテーマに対して、それぞれ「地域都市における高校生の地域活動への参加が居住地選択の意向に与える影響―秋田県湯沢市を対象にして―」(指導教員:西川竜二准教授)、「地域活動がもたらす高校生の意識変容について―社会参画意識を高める地域活動―」(指導教員:佐々木信子准教授)という題目をかかげながらも、共通のアンケート用紙を用いて高校生の意識調査を行なうなど、連携しながら研究を進めてきていました。
お二人の研究成果として明らかになったのは、高校生の中でも地域活動に積極的なグループが地元定着を志向する傾向が強いこと、地域活動への積極性は地域活動への高校としての取組みなどによって醸成される傾向があること、また参加した活動への満足度、得られた充実感などが大きく関わってくることなどでした。また、満足度?充実感は、高校生を受け入れる側が、一定程度高校生に責任や役割を分担させて、発言の機会や企画そのものへの参加意識を持たせてくれる場合に高いという結果も明らかにされました。そこから、地域活動のあり方そのものへの提言なども行なわれ、藤原さんも「今後の参考にしたい」と仰って下さいました。
全体で1時間余りの発表会でしたが、水準の高さに武田学部長も感心され、質疑も当初の予定時間を超えて盛り上がりをみせた充実した会となりました。渡部さん、進藤さんの努力に心より拍手を送りたいと思います。また、ご指導くださった西川先生、佐々木先生、本当にありがとうございました。
附属小学校児童が国の予算作りに挑戦して未来を考える!
2017年02月03日
林信太郎(理数教育コース)
2017年2月2日,附属小学校では,財務省の財政教育プログラム授業が行われました。講師は財務省本省の広報室の佐久間寛道室長です。佐久間先生は麻生太郎財務大臣が会見を行うときには必ず横でサポートをしていますので,新聞の写真やテレビによく写っています。また,当日はサポートスタッフとして12名の方が東北財務局や秋田財務局からいらっしゃいました。受講者は6年生の3クラス全員です。
事前の授業で公的サービスや国の財政の役割についてお話を聞いたあと,
講演する財務省の佐久間先生生
真剣に予算作りに取り組む子どもたち
途中休み時間が10分あったのですが,子どもたちはその間も議論を続けています。たいへんな盛り上がりでした。また,この間講師の佐久間先生や財務省のスタッフは各グループをまわり,様々なアドバイスをしていました。本物の国の予算を作っている方からコメントがもらえたのです。
30分のグループワークのあとは,子どもたちが考えた予算の発表です。それぞれの予算編成のコンセプトは,「国の借金を返すことを第一にしながらも,少子化対策を行い安心な社会を作る」「消費税を増やす代わりに社会保障費を増やし,お年寄りが困らないようにする」などです。「複合的な視点がすばらしい」と佐久間先生からお褒めの言葉をいただきました。発表とそれに続く質疑応答はまるで国会でのやり取りを聞いているようでした。
自分たちで作った予算を発表
今回の授業にあたりましては,たいへん多忙な中,秋田までお越しいただき,授業をしていただいた佐久間寛道室長と,前日から準備に入られ,入念な準備を行ってくださった財務省スタッフの皆さんに深く感謝いたします。