ビジネスプランコンテスト?ヤングビジネス賞を受賞した菅原さんへのインタビュー
私たち学生広報スタッフはこのほど、昨年11月に開催された「あきたビジネスプランコンテスト(以下、ビジコン)」で、ヤングビジネス賞を受賞した国際資源学部?資源地球科学コース2年生の菅原魁人さんにインタビューを行いました。
「ビジコン」とは秋田県内における創業?起業意識の醸成と起業家の発掘を促進することを目的として、あきた企業活性化センターが主催したものです。
菅原さんが考案したビジネスプランは、“地域通貨「秋田コイン」を用いた社会問題解決型プラットホーム”。これは日常の悩みや課題を抱えている高齢者とそれを解決する学生とを繋ぐサービスであり、「高齢者の孤独をなくす」「高齢者になることが待ち遠しいと思えるような社会を創る」ということをビジョンに掲げています。依頼の報酬として、「秋田コイン」と呼ばれる県内で利用できるポイントを受け取ることができます。そのコインを県内で利用することで、地域活性化への貢献も期待できるとのこと。サービスの一部は昨年12月から始まっており、高齢者からは、「話し相手になってほしい」「雪かきをしてほしい」といった依頼が寄せられ、すでに何人かの学生がマッチングしているそうです。(※現在、実際に運用されているサービス名は「アシスタ」)
菅原さんがビジコンに応募したのは、地域おこし協力隊の起業家育成プログラムに参加し、高齢者の抱える問題を解決するための事業を考えていたことがきっかけです。高齢者の抱える問題やニーズを知るため、街頭や地域のコミュニティセンターで約100人の高齢者にインタビューを行い、事業経営について秋田の経営者の方や弁護士に相談するなど、菅原さんの並外れた行動力に圧倒されました。
しかし、「本当は人前で話すことが苦手で、営業やインタビューは疲れるし心が折れそうだ」と菅原さんは話します。そんな時、菅原さんを支えているのは、ビジョンを叶えたいという強い思いと、事業に協力してくれる人たちの存在だそうです。やりたくないことや苦手なことがあっても「事業を支援し、相談に乗ってくれる大人たちのことを考えると後には引けない」という思いになると、話していました。大変なことも多い事業経営ですが、菅原さんは楽しさを感じているそうです。
菅原さんは、自身の事業だけでなく、地域の魅力やイベント情報をホームページで紹介する「PR大使」や、県内大学の学生が協力し合い秋田の問題解決に挑み、YouTubeに発信していく「わげしゅう会議」にも携わっています。菅原さんの今後の課題は、自分が関わっている事業や活動のために「想いの共有をすること」。やる気のある学生に情報を届けたり、自身の活動に人を惹きつけたりするにはどのようにすべきか、日々、頭を悩ませていると話します。これまでの活動や、事業の担い手になってくれる学生、イベントの企画?運営に興味のある学生を募集しているそうです。
(取材:荘野、カメラマン:杉山)