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金鲨银鲨_森林舞会游戏-下载|官网研究者 中野 良樹 教授

Lab Interview

「ひらめき」のメカニズムの解明~自覚ができない部分の思考を探る~

人間の思考過程を知るために

 課題を完成させようと試行錯誤し、あるとき急に答えが浮かぶことを一般的に「ひらめき」といいます。中野教授は、「タングラム」という正方形を7つのピースに分けたパズルを組み合わせて動物などのイラスト(シルエット)と同じ形をつくる時、試行錯誤する人間が答えをひらめく時の思考過程をテーマに研究を進めています。
 中野教授は手でピースを動かすことによる意識上と、自分で自覚することができない意識下との思考がある程度独立していて、それが分かるモデルとしてタングラムを活用しているそうです。この研究で、ライオンのシルエットと同じ形を作ろうとした時、大学生でも完成させることができた人は全体の5~6割程度という結果が出ています。この課題を解決するためには、7つのピースのうち、2つの大きな三角形を綺麗に配置するのではなく、ピース同士をずらして配置することが必要になるといいます。

研究に使用するタングラムとライオン課題のシルエット

 学習心理学の中で「洞察問題解決」の分野にあたるこの研究では、一見簡単そうに見えて実際に課題解決を試みると難しく感じますが、「ひらめき」で一度答えが浮かぶと正解にたどり着くことができるタングラムのような課題を使用します。大学生を対象に、課題を解決することにどのくらいの自信があるかを12段階で問いかけたところ、時間の経過と共に自信を無くしていく様子が表れ、着実に正解に近づいていた人も同様に「完成させる自信がない」と答えたそうです。
 それほど難易度が高くない課題はピースの端と端を揃える「綺麗な配置」でパズルを完成させることができますが、ライオンのシルエットなどの複雑な課題に、簡単な課題と同様の考え方では答えにたどり着くことができません。意識下で自分を縛っている枠から飛び出した思考が必要になると中野教授は話します。

「ひらめき」は突然ではない?

視線追跡装置を使用した実験の様子

 中野教授は、ひらめきは突然起こるように感じても、手でパズルを動かして課題を解くこと自体がすでに確実に答えに近づいていることになるため、「ひらめきは突然ではない」と考えています。
 自覚することができない意識下での思考の研究は、データの収集方法が明らかになっていません。この研究では言語報告が難しいため、生理的指標として眼球運動を使った実験方法を試しています。
 眼球運動でどのピースを一番長く見ているか、どのくらい視線が移動しているのかなどを分析するために視線追跡装置を使って実験後に画像解析を行う手法をとります。中野教授は課題を解決できる人の特徴や、解決するまでの視線の動きの違いを知ることはできないだろうかと模索していますが、なかなか思う通りには行かないのが現状だと言います。

方法論が確立されていない意識下の研究

 ふたりでタングラムを解く「協働問題解決」の実験をした時は「そうだね」と同調するペアよりも、「そうかな」「そこは違うと思う」などと自分の意見をお互いに伝えるペアのほうが正解する傾向があったといいます。協働問題解決の場合、ペアのどちらかでも答えにたどり着くことができれば正解する確率は倍になりますが、一人で課題を解く時よりも正答率が上がらなければ協力することによる効果はありません。正答率が倍になった上で、相乗効果を得ることを中野教授は期待しています。

 私たちの行動や意思決定のほとんどが自覚できない部分で進んでいると言われています。昼食を何にするか、大学の進路の決定など、自分の意志で決めているように見えて、日ごろの習慣や過去経験、選択のしやすさなど意識されていないことの積み重ねで意思決定がされていると考えられています。
 「自覚できる部分の実験データは取りやすいのですが、自覚できない部分へもアプローチをして、意識下で何が行われているのかを知ることで、人間の行動や意思決定の特徴をより理解することができると考えています」

既存の枠を飛び出した思考が答えに繋がる

 思考の違いはその人自身の性格が関係しているのでしょうか。中野教授は性格よりも思考の癖が関係しているのではないかと考えていると言います。考え方が堅実な人と、自由度の大きい人の考え方は、その人が置かれた環境や、周りの人の思考など、無自覚なところで影響を受けている可能性があります。
 洞察問題では、これまで繰り返してきた自分の行為を肯定的に捉えてしまうと、正解に辿り着きづらくなるということが別の研究者により明らかにされているそうです。
 「正解が見えない手詰まりの状態に陥ること(=インパス)を打開するために自分の既存の枠を飛び出して創造的(クリエイティブ)な試みをすることで、不規則で普段では考えつかないような思考ができるようになると思います」

 中野教授は以前小学校低学年の生活科の授業で研究協力をした際、ゴムや磁石を使用せずに自然の力のみで動くおもちゃを作るという取り組みをしたそうです。制作前に設計図を書き、ペットボトルやビニールパイプなどを使用して自由におもちゃを制作していく中で、とある児童は水に浮かぶ船のおもちゃを作っていたといいます。
 「動くおもちゃ」と言われるとおもちゃ本体が動くことを想像しますが、その児童は船にフィルムのようなものを貼ったそうです。その船が太陽の光に当たるとフィルムの光が反射して、写った光のほうがゆらゆらと動くおもちゃを作ったのです。
 「子供たちは無自覚に試行錯誤して作りたいものを追求することから、その自由な発想には驚かされます」と中野教授は言います。既存の枠に縛られない子どもたちの柔軟な創造力は「ひらめき」の思考過程を知る鍵になるのかもしれません。

未だ解明されていないことが多い人間の思考過程を追求するために

 自覚できない部分の研究は現在注目されつつありますが、方法論として十分に確立されていないことと、意識下の心理プロセスの研究という確固たる分野がないことから、中野教授は自覚できない部分にアプローチする方法を研究テーマにしたそうです。
 心理学は心の在り方や、集団の人の傾向など、人間そのものを探求しようとする「基礎的な心理学」と、基礎的な心理学を基に生活のなかで社会との関わりを目指すための「応用的な心理学」の2つに大きく分けられます。一般的に知られている臨床心理学は、問題を抱える個人への支援や、社会貢献を目指すため応用的な心理学に分類され、物体の認識、記憶や学習の仕組みを調べる認知心理学などは基礎的な心理学に分類されます。どちらの心理学に分類されるのかによって、研究の価値や目標が変わってきます。
 中野教授は未だ解明されていないことが多い人間の思考過程を追求するために、人の心の仕組みや行動の傾向を明らかにしようとする「基礎的な心理学」の研究を選択しました。人間が成長するにつれて「ひらめき」がどう変化していくのか、自覚する部分と無自覚の部分がどう影響し合っているのかなど、考えるほどに未知な世界を少しでも紐解いていくために、今後もさまざまな実験を通して探っていきます。

研究室の学生の声

地域文化学科 心理実践コース4年次
佐々木 萌花 さん

 私はタングラムを使用した研究に興味があり、この研究室を選びました。タングラムを使用して、1人でパズルの課題を解いた時と2人で話し合いを含めて解いた時のパフォーマンス量や出来栄えの違い、評価等を研究しています。現在はタングラムに限定して研究を進めていますが、単独で考えたり、話し合いをしたりする場面は、今後教育の現場でも活用できることだと思います。どのような場面で課題解決の促進に繋がるのかを見出し、将来は心理学の専門知識を生かした仕事がしたいと考えています。
 コロナ禍で精神的に健康ではない人たちが増えたこともあり、カウンセラーや精神医療等の需要が増えてきていると感じています。また、金鲨银鲨_森林舞会游戏-下载|官网を目指す高校生の皆さんも、日ごろ悩みなどあるかと思いますが、自分自身が感じたことを心理学の方向に生かしたいと思っていただけると嬉しいです。

地域文化学科 心理実践コース3年次
橋本 眞人 さん

 私は中野先生の専門と、自分が知りたいと思っていたことが重なる部分があり、この研究室を選びました。生理心理学の大脳と障害の症状との関連などについて興味があり、この分野を深く勉強したいと思っています。
 今後は症状の根源や、その症状を治すための方法を発見すること、そしてそれに対する支援をしていきたいと考えています。さまざまなものがAIに代わり、人間のできる仕事が減っていくほど、その分人のケアにも関心が向いていくと思います。そのケアには心理学が重要になる部分があるので、高校生の皆さんにも心理学の勉強に興味をもってもらい、研究に一緒に携われたらいいなと思います。

(取材:広報課)
※掲載内容は取材時点のものです

教育文化学部 地域文化学科
地域社会?心理実践講座
教授 中野 良樹 Yoshiki Nakano
金鲨银鲨_森林舞会游戏-下载|官网研究者 中野 良樹 教授
  • 東北大学 文学部 社会学科 1991年3月卒業
  • 東北大学 文学研究科 博士課程 1999年10月修了 
  • 英国?ランカスター大学 客員研究員 2015年3月~9月
  • 【取得学位】
    東北大学 博士(文学)
  • 【所属学会等】
    日本認知科学会、日本心理学会、東北心理学会